FIPサポート が推奨する処方プロトコルは、ドライ型/ウェット型それぞれの病態に応じて 投与量を最適化したものです。総治療期間は病型を問わず84日間を標準とし、 途中で寛解がみられても短縮しません。本ページの内容は治療指針であり、 実際の投与量・期間は獣医師の最終判断に従ってください。
抗ウイルス薬単独ではなく、炎症抑制・臓器保護を組み合わせることで予後を改善できます。
血管炎や肉芽腫による炎症を抑制するため、必ず併用してください。投与初期から10日前後を目安とし、長期連用は避けてください。10日以降も体内の酸化ストレスは高い状態が続くと考えられるため、抗酸化サプリ(ビタミンE、CoQ10、SAMe、グルタチオン、レスベラトロール、ブロードスペクトラム CBD など)の摂取もご検討ください。
長期投与による肝臓への負担を軽減するため、可能な限りの併用を推奨します。投薬期間中は定期的な血液検査で経過観察を。
初期の不安定な時期(最低1週間程度)は注射で血中濃度を確実に維持し、状態安定後に錠剤へ切り替えます。神経・眼症状例は、症状が完全に消失するまで注射を継続してください。
提示された投与量は目安です。症状の改善度合いや体重の増減に合わせて、獣医師が投与量や期間を柔軟に調整します。
長期治療(標準84日、神経・眼症状例は延長あり)となるため、飼い主のモチベーション維持と毎日の確実な投薬が重要です。「良くなったので減らしたい」というご相談には、再燃リスクを説明してください。
全身状態の改善は、脳・眼の中の治癒を意味しません。 神経症状・眼症状をともなう例では、高用量(注射 0.8〜1.0 ml/kg 相当)を維持したまま治療を完遂してください。
血液脳関門があるため、GS-441524 の脳・眼への移行は血漿濃度の約7〜21%に限られます。 腹水消失・A/G比正常化・食欲回復は「脳・眼の外側の改善」を示すだけで、脳内のウイルス残存を否定できません。
早すぎる経口切替(経口の吸収率は注射の50%未満。同じ用量表記でも実効量は約半分)/ 見かけの回復での減量(減った分だけ脳内濃度が下がる)/ 体重増加の放置(用量据え置きは「気づかない減量」)。
高用量を維持し、途中で減量しない/ 注射は神経症状が完全に消失するまで継続し、その後に経口へ移行する/ 毎週体重を測定し、現在体重で用量を再計算する(増えた分だけ増量)。
| 項目 | ドライ型 | ウェット型 | 神経・眼症状あり |
|---|---|---|---|
| 初期注射期間 | 最低1週間推奨 | 最低1週間推奨 | 神経症状の完全消失まで |
| 推奨注射量 | 0.6 ml/kg | 0.52 – 0.60 ml/kg複合型想定 | 0.8 – 1.0 ml/kg |
| 注射用量範囲 | 0.6 – 0.8 ml/kg神経・眼症状時は〜1.0 | 純粋ウェット型のみ 0.4 可 | 回復しても減量不可 |
| 経口錠 基準量60mg / 錠 | 体重2kgにつき 1錠1kg以下は0.5錠 | 体重2kgにつき 0.75錠1kg以下は3/8錠 | 体重2kgにつき 1錠症状消失後に移行 |
| 経口錠 体重別目安1日1回 | 〜2kg:1錠 / 〜4kg:2錠 | 〜2kg:0.75錠 / 〜4kg:1.5錠 | 〜2kg:1錠 / 〜4kg:2錠 |
| 総治療期間 | 通常 84 日 | 通常 84 日途中寛解でも完遂 | 84 日以上基準を満たすまで |
病型と症状に応じて
投与量を決定(期間は84日)
抗炎症薬および
肝保護薬の併用を推奨
毎週の体重再計測と
用量再計算を徹底