FIPとは何か
猫伝染性腹膜炎(FIP)は、猫の体内で猫コロナウイルス(FCoV)が変異することで発症する病気です。FCoVは、感染した猫の唾液・糞・尿を介して広がり、ウイルスに汚染された環境との接触でも他の猫に感染します。
FCoV自体は致死的ではなく、感染した猫に大きな症状を起こしません。しかし、FCoVがFIPへ変異すると、感染猫にとって極めて致死的になります。

FCoV自体は致死的ではない
FIPの2つのタイプ
①ウェットFIP(滲出型)→体腔内に液体が貯留するタイプ
②ドライFIP(非滲出型)→液体貯留を伴わないタイプ
早期に治療を行わないと、どちらのタイプのFIPも次の深刻な病気に進行してしまいます。
③神経型FIP→神経症状を引き起こす
④眼型FIP→目に問題を引き起こす
FIPの主な症状

※ 治療が遅れると、神経症状(神経型FIP)や目の問題(眼型FIP)など他の症状につながることがあります。
診断と治療ーFIPは早期治療
①診断
・FIPの症状の観察 →見られる臨床サインから疑う
・血液検査 →詳細な血液検査は結果が出るまでに時間がかかるので、SAAやグロブリンの値だけでも見てこれが高い値を示す場合はまずFIP発症を疑ってよいと判断できます。
→この値の確認で、FIP確定検査結果が出るまでもなくすぐにGS薬の処置を開始してください。
②治療
現在もっとも効果的な治療法は、抗ウイルス薬 GS-441524 の使用で、注射の投薬から始めることが最も望ましいです。
経口薬は吸収率が低いため症状が出ている段階のFIP治療には向いていません。注射で最低1週間は与えることを検討してください。